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Kodak VISION3とPBfilmについて



今日は、今話題になっているKodak のVISION 3というフイルムについてと、PBフイルムについても改めて書こうと思います。



まず、kodakから販売されているVISION3というフイルムは映画用のフイルムです。(最近ではLALALANDやスターウォーズもフイルムで撮られていますね。)今回これがSNSなどで話題になった理由としては、KODAKロゴ入りインスタントカメラにこのフイルムが詰められ、中国のオンラインショッピングサイトで無断に販売されていたということでした。


問題になった理由の一つとして、普通の写真用のフイルムとの違いが挙げられます。何が違うのかというと、こちらのフイルムを普通の写真屋の現像機に流すと機械が壊れてしまいます。表面にバッキング層の強いコーティングがされていて、機械の薬品も急激に汚染されていきます。 (あとは後から流れてきたフイルムをダメにしてしまいますし、そもそも処理が違います。ECN-2なのでC-41処理では異種現像にあたるとおもいます。)

もちろん現在でも手にはいる範囲で販売されていて、お店に出せる映画のフイルムもあります。Cinestill800Tです。これはバッキング層を何らかの方法で除去されたものが売られていますが中身は VISION3 500Tです。その行程が大変なためか?一本2000円近くで売られていますね。


そして.LAB RAINROOTSで販売しているプロダクト、PBフイルムも中身はVISION3 500Tです。(これは雑誌の中でも書いていますね)映画用に売られているものを国内正規代理店、kodakモーションピクチャーズから仕入れ、パトローネに詰めて販売しています。このプロダクトを始める際にはモーションピクチャーズにも使用目的として説明し、購入しています。


Cinestillフイルムと同じではないか?という声と、それなら自分で買って詰めて使えばいいんじゃないか?という声がすでに聞こえてきそうですが、説明させてください。

そもそもなぜこのプロダクトを始めたのかというと、近年の写真用フイルムの価格高騰と、相次ぐ生産終了です。種類も減り単品売りになり、このままでは一本1000円の時代に突入するのではないかと感じていた一年前、日常の中でフイルムを使い続けていけるようにと考えたのが映画のフイルムを使うことでした。

数年前までは「この映画はフイルムで撮影されています」と書かれた作品がありましたが、現在はそんなことを書くまでもなくいろんな作品に使われています。先細りしている写真用フイルムに比べ、映画用フイルムの安定した需要と供給のバランスを見ていて、映画用のフイルムならプロの使うものとして安定し残っていくのではないかと思いました。(もちろん写真用のフイルムが値段を抑えたまま残っていくことが一番ですが)


1年前から、何回もテストや失敗も時には重ね、皆様の協力も得ながらデータを集めてきた結果行き着いたのが今の低彩度低コントラストの粒子の細かいPBフイルムです。(まだ発展はしていきます)

最近、PBフイルムを買って自分で現像したという方や、VISION3のロールを買って自分で使っている方、ラボでも使い始めたところがあると聞いていますが、これらがPBフイルムと同じであるかというと、違います。

PBフイルムの特徴はその現像行程と薬品の処方にあります。白黒同様に現像タンクを使い、各感度ごとのレシピで手現像し、独自の手法でバッキング層を除去しています。 もちろん個人でVISION3を購入し、C41で自家現像することも不可能ではありませんしやっている方も世界中にいますが、PBフイルム自体は薬品の処方が違うため、自家現像してもPBの特徴である低コントラスト低彩度のものにはなりません。


VISION3を購入したり手元にお持ちの方で現像に困っている方はご相談いただければPBの現像処理での対応は可能です。しかしフイルム自体の劣化や期限切れなどの状況によってベストな現像にならないことがあっても保証はできませんのでご了承ください。 もし可能ならば使用される前にご相談頂けるとこちらからもアドバイスできます。


4月よりPBフイルムISO800を販売し始めます。これはPBフイルムの中でも最も使いやすいフイルムになるかと思います! ゼロからスタートしたプロダクトで、全国のユーザーに支えられて今があります。まだまだ試したいこともたくさんある、発展していくフイルムなので一緒に育ててくださる方は是非使い続けてくださると今後の力になります。

最後になりますが、間違ってもVISION3を一般の写真ラボの現像には出さないように、ご注意ください。



2019.3.31 .LAB RAINROOTS

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